アメリカ軍のミリタリーアイテムでも代表的なモデルM-65フィールドジャケットについて、その種類、年代によるディテールの違いなどを解説していきます。
まずM-65とは何?から話を始めます。
ミリタリーフィールドジャケットはM65が始まりではなく、それ以前にもM-41 M-43 M-50 M-51というモデルがあり改良が重ねられフィールドジャケットの完成形として作られたのがM65モデルになります。今でも多くの国のミリタリーウェアーやデザイナーがデザインソースに使うほど人気が高いモデルで、正式呼称はCOAT, COLD WEATHER, FIELD。一般的にM-65フィールド「ジャケット」と呼ばれていますが、アメリカ軍MIL規格上の呼称は「コート」に分類されます。2008会計年度に発注されたM-65の軍への納入が完了するまで実に40年以上にわたってアメリカ軍の現用モデルであり続け、特に湾岸戦争では夜間、砂漠地帯の急激な冷え込みに対応するため、多くのM-65が支給され、テレビに登場する指揮官も着用していたため、ベトナム戦争以来多くの人々の目に触れることとなりましたモデルです。M-65の仕様は1965年から2007年までの間に20回以上改訂されていますが、それとは別にいわゆる古着/ミリタリーコレクターにおいて大まか4つに分類されていますのでそちらの分類の話をしていきます。
ファーストモデル
まずはM-65の初期型のファーストモデル。65~66年のたった1年間でセカンドモデルに移行してしまうのでかなりレアなモデルとなります。最大の特徴は肩のエポレットが付いていない点になります。M-65の元モデルのM-51フィールドジャケットからの変更点は素材がコットン100%からコットン・ナイロンの50/50に変わった点です。これによって強度、色落ち等が改善。デザイン面では衿がなくなり、スタンドカラーの中に簡易フードを装備。
セカンドモデル
66年から71年に生産されたモデルになります。わかりやすい見分け方はフロントファスナーがアルミ製でエポレットが付いていることが一番の特徴になります。セカンドの初期型では袖口にマチがありますが後期型では廃止されています。映画『タクシー・ドライバー』や『セルピコ』で主人公たちが着用しているのがこのモデル。
サードモデル
972年から1980年代半ばまで採用されていたM-65サードモデル。これまでアルミジップを使用していたが、変色や耐久性に問題があり、このモデルからブラス(真鍮)ジッパーへと変更されている点がこのモデルの最大の特徴。
フォースモデル
フロントのジップがYKKのプラスティック製に。信頼度の高いYKKファスナーはやはり頑丈です。新しいモデルですが市場にはあまり出てきません。フロントファスナーがプラスチック製のモデルを見たらフォースモデルだと思って下さい。
FERANTRACING WEB SHOP
FERANTRACINGでもM65の取り扱いがありますのでこの機会にぜひお試しください。